8月度.pngお盆様の後 まとまった降雨があり、新植茶園も一息。最高気温も30℃を下回る日があり、秋が近づいて来た と思っていたら、今週は猛暑に逆戻り。台風の影響でしょうか。日陰にもかかわらず、屋外の温度計は40℃に迫る勢い。日が短くなりつつあるものの、まだまだ凄まじい西日が差し込みます。事務所の入り口には「ふうせんかずら」が順調に蔓を伸ばしています。緑のカーテン用に鉢植えされたものが、先月には枯れかかっていました。fusenkazura.jpgあまりの暑さと西日の強さに、根が耐えられなかったようで、鉢を大きなものに換えたら見事に復活。ほおずき のような実とは対照的に、ちいさな 小さな白い花を咲かせています。その特徴あるふっくらした実に比べて、なんて可愛らしい事。日よけには、丈夫そうな葉が貢献してくれるけれども、可憐な花は涼しさを誘います。

 

 

まだしばらくは暑い日が続きそうだけれども、乾燥した一日を利用して、萎凋香『やぶきた』の荒茶合を行いました。茶葉が熟成して、萎凋香が本領を発揮するにはまだ時間が必要なものの、今年は萎凋香原材料が潤沢という訳ではないので…。幸い 萎凋香『やぶきた』arago.jpgはある程度まとまった数量が確保できました。それでも貴重な荒茶達。特定なものだけ片食いしないよう、あるいは再製ごとに品質にブレが生じないよう、あえて手間をかけます。

 

 

使用目的は、『秋新茶』・『正月新茶』・『春のお茶』といった季節商品の大黒柱。備前屋萎凋香の水先案内人を演じてもらう大切な煎茶達。いつの時季にも、常に安定した性能を発揮してもらわなければなりません。arago2.jpg期待が込もります。

 

今回の合組に使用したのは、三工場分の荒茶約300kg。全て萎凋処理を施された『根通りもの』。三工場ともメーカーの違う製茶機械を使用しているので、同じ品種とはいえ茶葉の外観もそれぞれ。異なる風合いの荒茶が合組によって均一になっていく。作業を担当するものとしては、見ていて気持ちの良いものです。

 


でき上がりは 外観で、棒が目立つように思われます。肝心な香気は『並』でしょうか、今のところは。それでも味は良い。早く仕上げてみたい。一日も早く涼しくなってほしいものです。 

 

 

                       狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎