6月度.png春芽の摘採後、約45日で夏芽の製造が始まると言われています。すでに50日が経つのに、今期はまだ音沙汰がない… 五月の雨不足や、夜間の低温がとりざたされていますが、今月は そこそこ降雨もあるし、先週は35℃越えの真夏日もありました。今週こそは始まると期待しております。

それに対し、植木の成長速度には驚かされます。店庭の植木場にある額紫陽花。四月に手入れされたときには、地表30cmくらいに刈り込まれていたのに、今では180cm以上にまで成長しています。やたらと葉が多く、色も濃い。暑苦しく感じて、正直うっとうしい。しかも なかなか花をつけずで、いざ咲いても数が少なく、見栄えがしない。  ajisai6.jpgそれでもガク部分の白い花がうっすら紫に染まり始めました。やはり時季ですね。花に残った前夜の雨粒が朝日に輝き、このうえなく美しい。すがすがしい朝です。

 

 

昨年より、本店でチャッティー(chattea) というペットボトル専用茶漉しを取り扱っています。先日、十数個お求めいただいたご夫婦がいらっしゃいました。年間分まとめて新茶を購入される長いお得意様ながら、暑い時期になると、ご主人様は専らペットボトルの茶を愛飲されているのだとか。そこで店頭で実演したところ ご主人様はその味に、奥様は重いペットボトルの買い物から解放されるということで、大いに気に入っていただきました。

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先週より販売している季節商品『荒茶』。茶の香気が感じづらくなる夏季に「萎凋香で熱いお茶を楽しもう!aracha2.jpgという趣旨の狭山茶。夏日が続いた新茶期を受け、今年の萎凋香原材料は実に多士済々。萎凋香良好で水色の良い日高産『ふくみどり』と、味・萎凋香が調和した『根通りもの やぶきた』を選択。強烈な萎凋香というより、鮮度ある品種香と柔らかな萎凋の風味。そして深蒸し茶には無縁のパステル調水色。火入れとは無関係の商品ゆえ、火香がうっとうしく感じる季節と折り合った緑茶です。今年は、水出し用品としてもPR すべきですね。

 

 

それにしても、なんて手軽で使い勝手の良いものが考案されたものでしょう。私達 茶業者はもっと真剣に冷たい日本茶に取り組まなければならない、そんな時代の到来を考えさせられました。

 

 

狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎