明けましておめでとうございます。平成23年、新しい年を迎えました。
静岡・山梨の印象が強い富士山。ここ武蔵野の大地でも、雑木林の彼方にその雄大な姿を観ることができます。近傍の山々とは異なり、真っ白で特別な存在感。この辺りからの眺めでは、手前にある奥多摩の山が丁度低くなっている部分にどっしりとそびえ立ち、均整の取れた姿が望めます。夜明け前の陽光を浴び、神々しいまでの「赤富士」を拝むことができました。
日高市旭ヶ丘にて撮影
年が改まるのに合わせ、俳画掛紙を交換しました。新春の題材は「福茶」。「外からは 梅がとび込 福茶かな」という一茶の句と、来子耿太(くるすこうた)先生の描く茶碗と梅一輪。茶碗は温かみのある色…赤楽でしょうか? 梅は素朴な白梅。紅白の華やかな画から、茶の鮮やかな緑と馥郁たる梅の香が伝わってくるようです。茶碗の向こう側から差し込んでくる、まばゆい初春の陽ざしさえ感じられます。明るく希望に満ちた、晴れやかな新春の雰囲気が伝わる掛紙です。
掛紙 「福茶」
ただよう梅の香りと共に茶を嗜む…これ以上は、ちょっと想像できないほど優雅な一服。 福茶と共に素晴らしい一年となりますよう、お祈り申し上げます。どうぞ今年もよろしくお願いします。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎