5月度.png今日は立夏。それでも辺りは春の装いのまま。同業者曰く 「狭山で初夏と呼べるようになるのは、気候が安定する5月10日過ぎから」。納得です。
今年は八十八夜に新茶が間に合わず。それでも昨日から野木園の手摘みが始まりました。場所は日高市高萩の白髭茶園。十数人の摘み娘さんが昨日・今日の二日間で百数十キロのやぶきた種の新芽を摘み取ってくれました。
shinncha3.jpgみ取りと同時に天日萎凋の開始。今年は気温の上昇が遅いので、萎凋には少々苦労するかもしれません。それでも今日は日が射し、風もありました。

昨日の初摘みは萎凋工程での努力の甲斐あって、かなり強烈な萎凋香をまとった新shinncha1.jpg茶に仕上がりました。上々の出足でしょうか。
新芽の香りと萎凋香のハーモニー ・・・ 狭山新茶の上級品は新鮮な香気だけでは絶対にもの足らない。しかも野木園手摘み茶ならではの濃厚で優しい味が ふくよかな香りをどっしりと支えます。

口中に幸福感が広がり ・・・ 今だからこそ味わえる極上の旬の香り。

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試飲と称しながらも、これを真っ先に味わえる特権。茶業者で再製担当であるからこその喜びを実感する瞬間です。

            狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎