今年もにぎやかだった曼珠沙華まつり。巾着田はいつもの静けさを取り戻しました。例年 来場者に販売されていたコスモスの花。今年はそのまま花畑に残されています。曼珠沙華まつりがずれ込んだためでしょうか。先週頃より平年なみの気温に落ち着き、乾いた そよ風が心地よく感じられる季節。春 一面菜の花だった場所では、コスモスがさゆれています。すでに盛りは過ぎたものの、色とりどりの花たち。白・赤・黄・紫・ 桃 中には色の混じったカラフルなものも ・・・
鮮やかなのに清楚な色合い。真紅で艶やかな曼珠沙華でにぎわった頃とは対照的に、高麗郷 巾着田には今、穏やかな秋日和が訪れています。
茶業界にも秋が訪れ、品評会の時期です。先月末、埼玉県農林総合研究センター茶業試験場で『第40回関東ブロック茶の共進会』と埼玉県茶業青年団主催『第34回フレッシュグリ-ンティコンペティション』の入札販売会が同時開催。昨年は両者ともキャンセルの憂き目にあったので、久し振りの入札会です。『関ブロ』は一昨年以来の地元開催。「地物」が数多く出品されており、入札意欲をかきたれられます。展示された資料茶の品定めをしながら、入札を開始。参加者の顔ぶれ、会場の雰囲気などを考慮しつつ入札額を決定。心地よい緊張感を味わいます。
結果として『関ブロ』で7点、『フレッシュ』で5点、合計12点を落札。10点を越したのは久し振りかな。『関ブロ』では銀賞1点・銅賞3点、合計4点の入賞茶も落札する事ができました。
ところで 品評会出品茶の価値とは?
出品茶は最高の状態に管理された茶園で、最良の条件で摘採を行い、茶葉の器量を徹底的に引き出せるよう、細心の注意を払いながら産み出される茶であり、生産家が最もエネルギーを注ぎ込む茶であること。また、一芯二葉摘みの茶は品評会出品茶でなければ入手がほぼ不可能。つまり品評会を通じなければ流用しない貴重な茶である事。
製造した人のことを考えると、生半可な気持ちでは扱えないですよね。つくり手にも、購入した方にも喜んでもらえる販売方法を考案したいと思います。縁あって落札できたのだから、一人でも多くの人に品評会出品茶を、今年度最高の狭山茶達を味わっていただきたいものです。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎