7月度.png梅雨明けから酷暑の日々。熊谷はもちろん、鳩山でも38℃を超えました。今年は空梅雨ではないものの降水量は控えめで、昨夏からの日照りがまだ続いているかのよう・・・、と思っていたら昨日・今日と久し振りの雨。というより台風接近に伴う豪雨です。それでも干上がりそうな武蔵野台地にはありがたいお湿goya2.jpgりには違いありません。天候に従順で猛暑と強い陽射しを反映し、急速に成長してきた店先のゴーヤーも雨に打たれて しっとりと潤い、一息ついているようです。

「ふくみどり」を再製しました。はさみ摘みの早い時期のもので、麗しい香気を放っています。原材料は5/18 間野善雄製。あまりに ” かおり” が良いので、単品仕上げです。

彼の屋号は志喜地園(しきfukumidori-ara.jpgじえん)、通称「マル志」。茶園は入間市新久と根岸にあり、広い根通り地区でも間違いなく第一級の茶葉を生産する茶畑を管理しています。特徴の第1は荒茶に青みがかっている事。黒味のある深い緑色をした荒茶が多い「根通り物」にはとても珍しい外観。そして濃厚な滋味。そのくせ雑味が全く無い、限りなく透明なのど越し。極めつけは萎凋香。単に萎凋が優れるだけではなく、味と香気が極く高い次元で調和。他では決してつくる事のできない、高品質な荒茶を継続して生産しています。

特に「ふくみどり」は好天を見極めた上で摘採し、半日間萎凋を施してから製茶。上級茶の香気を司る荒茶が誕生します。
fukumidori.jpg

内質重視のため、茶葉の肌は荒れ気味で別嬪さんにはほど遠い外観なれど、いつの時季にも間違いなく伝わってくる萎凋香。流石に「マル志」のふくみどり。早速「霞野」の合組に使用します。

                    狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎