6月度.png6月を迎え、平成23年度新茶は最終局面です。主要産地の根通りは先週で一番茶を終了。現在日高市の島田貴庸君が孤軍奮闘中です。台風の影響とはいえ月末3日間連続の雨、そして5月中の梅雨入り。碾茶用ichou3.jpg「ごこう」の摘採が昨日終了し、極く晩生の「こまかげ」を残すのみとなりました。今年は久し振りに6月の一番茶が拝見できそうです。

貴重な晴れ間を惜しんで 晩生品種「ほくめい」を萎凋中

5月下旬、手摘み茶の荒合(あらごう:荒茶の合組)を行いました。手摘み茶は一口あたりの量目が少ない上、口数が多いので、再製時の使い勝手があまりよろしくない。そこで特性の似たもの、あるいは組合わせると個性が生きそうなもの同士を荒茶の状態で合組しておき、必要な時に必要な数量を再製します。一定期間、安定した品質を継続して供給するには良い方法です。ただ製茶直後に窒素充填され、良好な保管状態にある高級荒茶を開封し、再び空気に触れさせるのは気遣いな事ではあります。少しでも良好なコンディションで行うべく、タイミングを計っていました。

幸い入梅前の好天時に200kg ほどの荒合が終了しました。早速再製してみたところ、味も香りも上々の仕上り。外観も手摘み茶の特長が明らかで、なかなかの器量佳しです。arago.jpg

これで今年度も清水昔の安定供給が図れそうで、一安心です。

                      狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎