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立春をすぎ、寒波が緩んできたようです。年末来の厳しい寒さ。特に先月後半から月初にかけ、最低気温は氷点下の連続。店の前を流れる小畦川では、流れのゆるやかな蛇行部分が氷結。川面が凍るのは、昭和40年代以来でしょうか。

夕暮れの西天には、宵の明星が一際まぶしい光を放っています。先日 その傍らに三日月が接近。「地球照」(月の夜の部分が地球からの照り返しを受けて輝く現象)を伴Venus and The Moon1.jpgった細い月と眩いばかりの金星。名優達の逢瀬が晩冬の夕空を彩ります。決して珍しい天象ではないけれども、透明度抜群の武蔵野の冬空にあっては、豪華で優美な眺めです。


 

 

火入れは茶の味を左右する大切な工程。現在、私達が使用する火入機は2種類に大別できます。一つは熱風を利用して茶葉の水分を整える 透気式乾燥機。荒茶の特性をそのままdrum1.jpg生かしたい場合に適しています。もう一つは熱した金属円筒の表面で茶葉を擦りながら火入れを行う、ドラム式火入機。火入れ香を意図的にコントロールするのに向いています。


 

先日 製茶機械メーカーから、デモンストレーション用のドラム式火入機の貸し出しを受けました。あくまで私見ですが、ドラム式火入機は高温・高回転で茶葉の表面を焦がし塩梅で火入れ香をつけるものと、低めの温度でゆっくり・じっくり火入れを施すのが得意なタイプとがあります。また一台の機械にも、火力・回転数・処理時間・ファン使用の有無など様々な要素がからんでくるので、当然設定次第で結果が大きく変わります。これは処理量が1kgの超小型機なので、多様な火入れテストが可能。早速色々な茶を、様々なやり方で火入れしてみましょう。

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いずれにしろ、未体験の機械を試せるのはありがたいこと。埼玉県茶業試験場の元技師が開発に携わった機械なので、どんな火入れができるのか興味深く、楽しみでもあります。

 


                                     狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎