10月度.png 寒露の日、外は静かな雨です。秋本番とはいえ結露にはまだ早く、お白萩.jpgだやかな毎日。野の草花が武蔵野の大地で輝いています。茶業界では今年度製造された最高の茶が狭山の地を彩りました。

近所の土手に咲く白萩


先月末に入間市で開催された品評会。第38回関東ブロック茶の共進会とフレッシュグリーンティコンペティション-SAYAMAの入札会場がその舞台です。「関ブロ」は埼玉・茨城・千葉・神奈川・静岡・山梨・長野・新潟から3部門約200点、「フレッシュ」では埼玉県茶業青年団員により約130点が出品され、入札販売会が開催されました。畑での肥培管理から始まり、品評会入札会場.jpg摘採、製茶、仕上げ、保管に至るまで磨きに磨かれた煎茶達。つややかな光沢のある、伸びやかな外観。まるで深緑色に輝く宝石のような茶達が一会場に集い、葉(覇)を競う様子に心ときめかずにはいられません。                      

幸い両品評会合わせて5点を落札。もちろん全て狭山茶で、入間市産4点、日高市産1点です。数十年来必ず入札会に参加し、毎回落札してきたので正直言って安堵! そんな中、入間市上藤沢 清水裕司君の出品茶を今年もまた落札することができました。「関ブロ」荒茶普通煎茶部門八席 銀賞受賞茶です。第35回関ブロで清水君の一等一席 農林水産大臣賞受賞茶を落札してから4年連続です。これもご縁でしょうか。


品評会出品茶の真髄は「調和」だと思います。外観・滋味・香気・水色の極めて高い次元でのバランスが大切。当時彼の受賞茶にそれを否応なく実感させられ、それ以来すっかりファンになりました。清水君の美点は茶葉をきちんと蒸し抜いている事と、香気に対して大胆な事。入札会場では展示されている出品茶を観る事と触れる事、それから茶葉の香気を嗅ぐ事は許されているものの試飲は不可。そんな中で彼の出品茶は今年もしっかり芳香を放ち、存在を主張していました。落札した出品茶が一昨日手元へ。常温にもどるのを待って今日開封します。品評会茶箱.jpg
         落札した関ブロ入賞茶  開封前


まずはじっくりと淹れて、落札の喜びとともに落札者の特権をこころいくまで味わいましょうか。さらに試飲を重ね、最適な淹れ方を探したいと考えています。それから・・・

               狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎