紅茶の再製を機に、求評会を開催しました。
自分で再製を施した茶を客観的に評価するのは難しいもの。火入れなど、再三再四試飲をし、設計図通り進んでいるのか確認しながら行うけれど、本当にこれで良いのだろうか・・・? 頭に予備知識や設計図があるので、どうしても主観が顔を出します。そんなときは第三者に意見を訊きます。たとえば店の女性とか身内など、通常より知識も経験もあり、特別には先入観のない人達に。
紅茶については社内に適任者がいないので、モニターに参加してもらい求評会をやってみました。といっても大げさなものではなく、店のお客様二人に2種類の仕上がり品を飲み比べてもらい、ご意見をいただくというもの。再製から2週間がすぎ"火"も完全に落ち着いて、頃合も良し。
モニターを勤めていただいたのはシャンソン・ベーシストの山口さんとデザイン会社経営の関さん。お客様で狭山茶も紅茶も愛し、仕事柄感じたことを表現するのが得意なお二人です。試飲いただいたのは火入れ具合の異なる紅茶2種類。再製時の火入れ度合いが前年並みで紅茶の風情豊かなものと、それよりかなり強く火入れをして香味がまろやかになったもので、社内でも好みのわかれるところ。何の予備知識無しで飲み比べてもらいました。
山口さんは何の迷いも無く即座に火入れの強い方を支持。「せっかく狭山の品種で狭山の製法でつくった紅茶なのだから、その個性を表現できているものの方が良い。外国産紅茶を基準に考える必要はないのでは ?」との事。関さんも同意見でした。全く予期しない意見に驚くやら、うれしいやら。
山口さんと関さん
狭山製紅茶にも狭山式火入れ方法が最適 なの ?
初めてのモニタリングは楽しく有意義、予想以上の成果でした。
狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎