11月度.png先週末開催された、第19回『全国茶サミット』に参加してまいりました。開催地は静岡県藤枝市。手揉み茶関連行事や品評会の入札etc.で何度か訪れている茶の町。会場の藤枝市民会館はリニューアルオープンしたばかりの白く、美しい建物でした。土地柄を反映し、エントランスにはカラフルなサッカーボールのマスコット達が勢揃いでお出迎え。summit1.jpg藤枝市はA代表キャプテンの長谷部誠選手を初め、数多のJリーガーを輩出しているサッカーの街でもあります。

 

 

今回は『世界緑茶コンテスト2014』の授賞式が参加の目的。会場ロビーには受賞作品が展示され、雰囲気を盛り上げています。summit3.jpg茶筒一本を透明ケースに入れただけの我が出品作『琥白』はテーブルのど真ん中に置かれていました。贅をこらした包材が目を引く中で、やたら慎ましく感じられます。

 

 

パネルデイスカッションでは、「外国人と語る『Wa-cha』物語」がテーマ。フランス、ウクライナ、台湾の方とパリ在住の日本人がパネラーとして登場。海外での日本茶事情について興味深い話題が提供されました。例えば、フランスで販売されている『日本茶』は大部分が中国製なのだとか。今後日本茶が海外進出する場合のターゲットとすべき消費階層や、障害について、たとえば農薬リストの問題 あるいは硬水の対策等、示唆に富んだ内容でした。一番印象に残ったのは『Wa-cha=和茶』という表現。summit2.jpgもちろん『和食』に対応しての事だろうけれども、『日本茶』よりも もっとグローバル化を意識しているのが感じられます。音感はイマイチながら、意図したところは新しく、そして深い・・・。

 

 

メインは静岡文化芸術大の熊倉功夫学長の講演。タイトルは「お茶と和食」。氏は和食のユネスコ無形文化遺産登録に尽力されたお一人。今のままでは、和食が絶滅してしまう事を危惧したのが、その動機だったそうです。今サミットでは、「茶手揉技術」のユネスコ無形文化遺産登録を目指す事が大会宣言で盛り込まれたけれども、「蒸し製法を前提とした、日本茶の製造技術全般に広げるべき」というお話が印象的でした。



大会の最後が授賞式。O-CHAパイオニア賞に続き、最高金賞の表彰。何と私がトップバッター。厳粛な雰囲気の中、summit0.jpg最初に登壇。公益財団法人世界緑茶協会会長代行でもある 熊倉功夫氏より『駿河蒔絵』の楯を授与されました。オフィシャルな場での授与式に挑むのは初めての体験。右手と右足が一緒に動いたらどうしようという心配もよぎったけれど、アッという間に無事終了。高い場所で、照明を浴びながら自らの生業で表彰されるのは新鮮で貴重な体験。grandgoldprize1.jpg



当日は狭山市と所沢市の茶業協会の方が多数出席。お祝いをいただいたり、写真撮影をしてもらったりで、すばらしい記念になりました。 

 

           狭山茶専門店 備前屋 清水敬一郎